I WILL TRY ANYTHING

~可能性は無限大~

count : hits!
昨日 : 本日 :
Since 2008.5.5
<< 麻酔科医という仕事② | TOP | 蜂刺され(蜂刺傷) >>

子供の発熱②

 『子供の発熱』第2弾。
 アクセスが他のページより多い[うれしい]ため、加筆することとしました。

 今回は、熱の冷まし方。

 初めに言っておくことは、必ずしも『熱さまし=薬』は、早く直す効果があるとは限らないということです。薬ですから、一時的な効果は期待できます。しかし、本来なんで熱が上がるのかというと、それは、身体がウイルスやバイ菌と戦うことで、様々な機能が亢進し、その結果として熱が作られるためです。もしくは、戦うためのよりよい環境を作ろうとして、脳内にある体温のコントロール機関において、基準値をあげるためです。熱さましは、一時的にそれらの作用を抑えますが、根本的な原因の除去には至りません。よって、薬の効果が切れれば、熱は再び上昇します。 
 子供に飲ませる薬の効果は、大体3~4時間程度、熱も1~2℃下がるくらいでしょう

 よく、『薬を飲んでも熱が下がらない。』といって、来院される親も多いのですが、40℃の熱が、38~39℃になったら、それは十分に薬が効いています。というか、そんなもんです。もちろんそれ以上に下がる薬もありますが、子供に関しては、痙攣などの副作用のほうが怖いので、通常は使いません。
 また、飲んで5~6時間もすれば効果は切れるので、再び上がってくるのは仕方のないこと。特に異常ではありません。

 先ほど、『熱は身体がウイルスやバイ菌と戦うのに良い環境を提供する』と書きましたが、それを踏まえると、無理に熱を下げるのは回復を遅らせるということになりえます[ショック]。これは、人によって意見は様々なので、断言は避けますが、私個人の印象としても、やはり治りは遅い気がします。
 せっかく、早く直そうと身体が上げている熱を下げて邪魔しているわけですから、そんな気がします(なので、私自身が熱を上げても極力薬は飲みません)。

 では、私が普段指導している熱の冷まし方を書きます。

 まず、熱さましは、子供が元気なうちは使わなくて良い。ただし、熱が高くなりすぎて、グッタリしている、ツラそう、食べられないような時には、積極的に使う。熱を1~2℃下げてあげただけで、子供はかなり楽になり、食事や水分が取れるようになることは多いからです。熱で一番怖いのは、やはり脱水なので、それの予防に繋がります。
 また、子供がぶるぶる震えて寒がってるときは、いくら熱があっても身体を冷やさず、布団などで暖めてあげてください。いわゆる『悪寒』は熱の上がり初めに起こります。『これからまだまだ熱が上がりますよー。』というサインです。熱が上がりきるまでは、身体を冷やさないで下さい。
 そして、熱が上がりきると、今度は逆に熱くて辛くなります。このときは身体を冷やしてあげましょう。効果的なのは、わきの下足の付け根の前側首の後ろなどです。

 以上のようにしてあげると、効果的に回復が望めると思います。

 ちなみに、『熱冷まシート』をおでこに張るのは、医学的には熱を下げる効果は少ないと思います。しかし、あれは気持ちいいので、そういう意味では、とてもいいものです。個人的には好きです[ワーイ]。


Category : 医学 > 小児
author : よこっち | comments (2) 1259305258 | trackbacks (0) | 編集する

Comment

[怒り][眠い][腹減った][カンパイ][二日酔い][残業][不眠症][寝坊][電車乗り過ごし][ドライブ][自転車][好き][うれしい][ワーイ][ごめんなさい][悲しい][悩み][ショック][ガーン]教えてくれてありがとう^^
弟が熱だから助かったよ
| 2009/11/27 16:00
おかげさまで、我がブログのリフォームが終わりました。
なかなかの出来、いや素晴らしい出来だと思います。
最高です。
ありがとうございました。
DAI | 2008/06/06 21:53

Comment Form







icons



 

Trackback

Trackback URL :