アキレス腱断裂
2008/05/25 Sun 23:14
アキレス腱の断裂は、以前は運動会シーズンに、男性に多く発生していました。しかし、近年の家庭婦人のスポーツ参加によって、女性に増加傾向が見られます。自分の近くを見渡しても、『アキレス腱を切った。』という知人は多いのでは??
自分の印象としては、30代~40代と比較的若い人に多い気がしますね~。
-アキレス腱とは?-
はじめに、アキレス腱について勉強しましょう。しかし、その前にもっと基本的なことを知る必要があります。つまり、アキレス腱の『腱』についてです。アキレス腱があまりにも有名で、この他に『腱』が存在することを知らない人も多いと思います。しかし、『腱』は体中の関節のどこにでも存在するんです。『腱』については、こちらの『関節:筋肉・腱・骨の関係』を参照して勉強してください。
話は戻りまして、アキレス腱ですが、ご存知のように足くびに存在し、関節を底屈(アクセルやブレーキを踏み込むような動き)させる為の腱です。歩行時や、ジャンプのときに地面を蹴るために使われます。
自分の印象としては、30代~40代と比較的若い人に多い気がしますね~。
-アキレス腱とは?-
はじめに、アキレス腱について勉強しましょう。しかし、その前にもっと基本的なことを知る必要があります。つまり、アキレス腱の『腱』についてです。アキレス腱があまりにも有名で、この他に『腱』が存在することを知らない人も多いと思います。しかし、『腱』は体中の関節のどこにでも存在するんです。『腱』については、こちらの『関節:筋肉・腱・骨の関係』を参照して勉強してください。
話は戻りまして、アキレス腱ですが、ご存知のように足くびに存在し、関節を底屈(アクセルやブレーキを踏み込むような動き)させる為の腱です。歩行時や、ジャンプのときに地面を蹴るために使われます。
☆アキレス腱
腓腹筋・ヒラメ筋(ともにふくらはぎの筋肉)の力を踵の骨(踵骨:ショウコツ)に伝えるための腱。足くびの裏(背中側)、踵の上にある。
腓腹筋が収縮すると、腱が上方に引っ張られ、踵を吊り上げる。このため、足くびは底屈する。普段は触ると弾力がある。太さは大体親指くらいあるかな。
-どんなとき切れるの?-
さて、ではなぜアキレス腱が切れるのでしょうか?前述のように、アキレス腱は親指ほどもある太い腱です。これが切れるということは、よほどすごい力が働いていることになります。それはどんなときなのでしょうか?
もともとアキレス腱を含め、足くびには自身の全体重がもろにかかっています。私たちは、普段は何気に意識せずに立っていますが、逆に言えば、それはそれだけ強い力を持っているということです。片足でつま先立ちだって出来ますよね?しかし、同じ事を手で出来ますか?つまり、片手で逆立ちして、さらに指だけで支えるなんて、よほどの人でない限り出来ません。そのくらい強い力を持っているのです。
それで、アキレス腱断裂ですが、一言で言えば、足を底屈させようとした時と外力により背屈(底屈と逆の動き)させられるタイミングが一致したときに生じます。
例えば、バックの動作から急に前進するような動きをしたとします。このとき、本来は、まず足を背屈させ、アキレス腱の緊張(引っ張られる状態)がない状態で地面に着地し、それから筋肉が縮んでアキレス腱が引っ張られ、足を底屈させ、前進します。このタイミングの調整を人は意識ぜずに行っています。それが、急な運動等で、その調節がうまくいかず、筋肉が縮むタイミングが少し早すぎたとき、つまり、地面への着地と筋肉の縮みが同時に起こったとき、地面からの力でアキレス腱は下の方に引っ張られ、また、筋肉により上の方に引っ張られます。このときの両方から引っ張られる力にアキレス腱が耐え切れなくなると『ブツッ』といくわけです。
-症状は?-
当然考えられる症状は、足くびの底屈ができなくなることです。だって、アキレス腱は、足くびを底屈させるための腱なんだもの……。と考えた人、惜しい……。残念ながら、アキレス腱が切れても底屈は出来るんです。なぜなら、アキレス腱よりはずっと力は弱いのですが、それ以外にも足を底屈させるための仕組みがあるからです。しかし、つま先立ちのようなすごく力の要る動作は一般的に不可能と言われています。
また、痛みについてですが、実はそんなに『痛い!!』といわない人も結構います。また、一般によく言われる『ゴムが切れるような音がした』とか言うよりは、『後から蹴られた、後にぶつかった』、『バットで後から殴られた』と言う人が多いみたいです。
結構イメージと違いません??あんまり痛がってなくて、普通に足をまげて歩っていても、アキレス腱が切れている場合があるんですよ……。
-見分け方-
じゃあ、どうやってアキレス腱が切れているかどうか、調べるんですかね??レントゲン??
残念ながら、レントゲンでアキレス腱は写りません(ちなみにじん帯もレントゲンには写りません。捻挫とかでレントゲンを撮るのは骨折がないか確認のためです。レントゲンを見て、『あっ、じん帯が切れてるねっ』てなことはないはずです……)。そんなことをしなくても簡単に分かる方法があるんです。
一つ目は、アキレス腱の部分を触って押してみること。普段は弾力が結構あるんですが、この感覚が全くなくなります。全然押し戻される感じがしません…。左右を比べてみると分かりやすいです。
もう一つは、Thompson testと呼ばれる方法です。名前は難しそうですが、やり方は簡単です(下図)。
☆Thompson test
-治療-
これも意外かもしれないけど、6週間ギプス固定して、その後ヒールを高くした靴(専用の装具)を履いてしばらくするとくっつきます。手術は必ずしも必要じゃないんです。
でも、やっぱりお勧めは手術して、その後に専用の装具をつけることです。ギプス固定もいいのですが、膝上までの固定になります。膝を曲げることが出来ません。実生活においてはかなり不便になります。手術しても、1~2週間はギプス固定しますが、これは膝下でOK。かなり楽です。また、装具をつければ杖無しで歩くことが出来るので、社会復帰も早くなります。ただし、スポーツ復帰には3ヶ月から半年かかりますが…。
腓腹筋・ヒラメ筋(ともにふくらはぎの筋肉)の力を踵の骨(踵骨:ショウコツ)に伝えるための腱。足くびの裏(背中側)、踵の上にある。
腓腹筋が収縮すると、腱が上方に引っ張られ、踵を吊り上げる。このため、足くびは底屈する。普段は触ると弾力がある。太さは大体親指くらいあるかな。
-どんなとき切れるの?-
さて、ではなぜアキレス腱が切れるのでしょうか?前述のように、アキレス腱は親指ほどもある太い腱です。これが切れるということは、よほどすごい力が働いていることになります。それはどんなときなのでしょうか?
もともとアキレス腱を含め、足くびには自身の全体重がもろにかかっています。私たちは、普段は何気に意識せずに立っていますが、逆に言えば、それはそれだけ強い力を持っているということです。片足でつま先立ちだって出来ますよね?しかし、同じ事を手で出来ますか?つまり、片手で逆立ちして、さらに指だけで支えるなんて、よほどの人でない限り出来ません。そのくらい強い力を持っているのです。
それで、アキレス腱断裂ですが、一言で言えば、足を底屈させようとした時と外力により背屈(底屈と逆の動き)させられるタイミングが一致したときに生じます。
例えば、バックの動作から急に前進するような動きをしたとします。このとき、本来は、まず足を背屈させ、アキレス腱の緊張(引っ張られる状態)がない状態で地面に着地し、それから筋肉が縮んでアキレス腱が引っ張られ、足を底屈させ、前進します。このタイミングの調整を人は意識ぜずに行っています。それが、急な運動等で、その調節がうまくいかず、筋肉が縮むタイミングが少し早すぎたとき、つまり、地面への着地と筋肉の縮みが同時に起こったとき、地面からの力でアキレス腱は下の方に引っ張られ、また、筋肉により上の方に引っ張られます。このときの両方から引っ張られる力にアキレス腱が耐え切れなくなると『ブツッ』といくわけです。
-症状は?-
当然考えられる症状は、足くびの底屈ができなくなることです。だって、アキレス腱は、足くびを底屈させるための腱なんだもの……。と考えた人、惜しい……。残念ながら、アキレス腱が切れても底屈は出来るんです。なぜなら、アキレス腱よりはずっと力は弱いのですが、それ以外にも足を底屈させるための仕組みがあるからです。しかし、つま先立ちのようなすごく力の要る動作は一般的に不可能と言われています。
また、痛みについてですが、実はそんなに『痛い!!』といわない人も結構います。また、一般によく言われる『ゴムが切れるような音がした』とか言うよりは、『後から蹴られた、後にぶつかった』、『バットで後から殴られた』と言う人が多いみたいです。
結構イメージと違いません??あんまり痛がってなくて、普通に足をまげて歩っていても、アキレス腱が切れている場合があるんですよ……。
-見分け方-
じゃあ、どうやってアキレス腱が切れているかどうか、調べるんですかね??レントゲン??
残念ながら、レントゲンでアキレス腱は写りません(ちなみにじん帯もレントゲンには写りません。捻挫とかでレントゲンを撮るのは骨折がないか確認のためです。レントゲンを見て、『あっ、じん帯が切れてるねっ』てなことはないはずです……)。そんなことをしなくても簡単に分かる方法があるんです。
一つ目は、アキレス腱の部分を触って押してみること。普段は弾力が結構あるんですが、この感覚が全くなくなります。全然押し戻される感じがしません…。左右を比べてみると分かりやすいです。
もう一つは、Thompson testと呼ばれる方法です。名前は難しそうですが、やり方は簡単です(下図)。
☆Thompson test
-治療-
これも意外かもしれないけど、6週間ギプス固定して、その後ヒールを高くした靴(専用の装具)を履いてしばらくするとくっつきます。手術は必ずしも必要じゃないんです。
でも、やっぱりお勧めは手術して、その後に専用の装具をつけることです。ギプス固定もいいのですが、膝上までの固定になります。膝を曲げることが出来ません。実生活においてはかなり不便になります。手術しても、1~2週間はギプス固定しますが、これは膝下でOK。かなり楽です。また、装具をつければ杖無しで歩くことが出来るので、社会復帰も早くなります。ただし、スポーツ復帰には3ヶ月から半年かかりますが…。
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