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DMAT

 以前にDMAT(Disaster Medical Asistance Team=災害医療派遣チーム)についてちょっと触れた気がする。確か四川の地震があった頃…。そして、今回、自分もやっとDMATの研修を東京は立川まで遥々行って受けてきました。

 残念ながら、今回は自衛隊基地が使えないとの事で、実際にヘリや飛行機を使った研修はカットされましたが、十分に充実した研修でした。

 まずは、DMATの理念や基本精神を再確認。『基本は誰にも迷惑をかけないこと。被災地に乗り込むのはいいが、被災地は自分たちの事だけでも精一杯。よそ者の面倒まで見られません。移動手段、食料、宿など、すべて自分たちで確保できないのでは行くべきではない。また、あくまでも自分たちの身の安全が第一。被害者を増やしてはいけない。』なるほど、なるほど。
 そして、実際の医療援助の訓練。『瓦礫の下の医療』なんて響きのいいものもあるが、自分自身はあまりそれには興味は無い。だって、できることなんて、「励ます」くらいじゃん。あとは、点滴か。
 それよりも重要なのは、現場で救助された人たちの重傷度をすばやく判断し、的確な応急処置を行い、順序良く搬送すること…。これは、実践的で面白かった。まさに野戦病院??

 重要なのはいかに安全に早く適切な医療が受けられる施設へ搬送するか。大規模災害時の想定では、近隣病院の機能も麻痺しており、例えば、東京の災害時には、北海道や九州へ患者が搬送される。そのシステム、プロセスが理解できただけでも、有意義だったと思う。


 さて、これで晴れてDMAT隊員として厚生労働省に登録され、派遣の準備ができたわけだが、研修を受けてみての実感は、実際に自分のところが被災した場合に役に立つと思いました。今ここで、大災害が発生し、病院機能が完全に麻痺。しかし、怪我した患者は運ばれてくる……。こんな時にどうすればよいのか理解している人間が、その施設にいることが大切なんだと思います。
 また、自分のところで災害が発生ということは間違いなく、自分も被災者の一人です。そんな時に、『自分の事をほっといて、患者を診れるのか?』という人がいます。そんな時は診なくていいと思います。あくまで自分が大切。それは間違ってないかと。
 しかし、自分の事は大丈夫であったのなら、病院へ登院し、診るべきです。なぜなら、もしその精神で働かなければ、自分や自分の家族怪我をした時、診てくれる人が誰もいなくなってしまいますよ。

     DMAT









Category : 医学
author : よこっち | comments (0) | trackbacks (0) | 編集する

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